本当の試練は最終日にあった

クイーンズタウン・スキーの概要
日記:1・2日目(東京 〜 クイーンズタウン 移動日)
日記:3日目(リマーカブル)
日記:4日目(カドローナ)
日記:5日目(コロネットピーク)
日記:6日目(トレブルコーン)
日記:7日目(カドローナ2回目)
日記:8・9日目(クイーンズタウン 〜 東京 移動日)
       

   

     

  クイーンズタウン・スキーの概要 

 クイーンズタウン(Queenstown)は、ニュージーランドの南島にある、小さなリゾートタウンだ。
 アクセスはとても不便だ。日本からは、成田を夕方出発して、12時間以上乗り、翌朝に大型の国際空港である北島のオークランドに降りる。ここで南島のクライストチャーチへ乗り継ぎ、そこからクイーンズタウンへ入る。クイーンズタウンは火の見櫓のような管制塔しかない、小さな飛行場だ。日本でいえば、成田空港に入り、札幌の千歳空港に乗り継ぎ、網走あたりの空港に降りるような感じだろうか。ただし、最近はクライストチャーチ直行もあるらしい。

(1)旅行費用

雪山が見てる
雪山が見下ろすクイーンズ
タウンの町と湖
リマーカブル(3日目)

カドローナ(4、7日目)

コロネットピーク(5日目)

トレブルコーン(6日目)

旅行代金の高さは不当に高い。高いといっても、ヨーロッパよりは安いのだが、カナダやアメリカよりは高い。その理由は、航空券のディスカウントが低いことにある。旅行会社によると、日本のN航空とニュージーランドのN航空が寡占をいいことにつるんでおり、相場が動きにくいらしい。そのため、距離の割にはカナダよりも断然高い。また、距離的には大差の無いオーストラリアの方が安い理由もこのへんにある。私が行ったのは95年の夏だが、この傾向は多少変動するかもしれないので、よく調べてみるといい。
 滞在に関しては、もともとの物価は高めだ。これは町全体が観光の町であるせいもある。山の中だが、都市部以上だろうか。現地で世話になった日本人スキーガイドが「あちこちでツアコンやったが、カナダが一番物価が安くて、南半球は普通、フランスは一番高い。」と言っていたが、これはおおむね正しい。

(2)ツアーの種類
 私が訪れた95年は関西国際空港が開港した翌年であったが、関空からの直行便ツアーは無く、全員成田発であった。(だから関西の人は3回も乗り継いだことになる。)
 リピーターや、英語に自信のある人は、無理にツアーに入る必要は無いだろう。クイーンズタウン空港から町までは車であっという間であり、送迎で悩むことは無い。また、次ページのリマーカブルでお話しするバスターミナルからは、各スキー場へ直行バスが出ているので、心配無い。さらに、各スキー場は日本の八方尾根ほどの広さも無いので、ゲレンデマップがあれば一人でも迷うことなく、十分に回れるだろう。
 本気で滑れば半日で終わるようなスキー場ばかりで、今回紹介するスキー場には、いずれもゴンドラが無い。

(3)スキー場の性格
  とにかく、「夏に滑るためのスキー場」につきる。もしも北半球と南半球の冬が同時期だったら、行く人は十分の一以下になるのではないだろうか。
 カナダやヨーロッパアルプスは、日本のトップシーズンでも行く価値があるが、ニュージーランドのスキー場はとにかく規模が小さくて、日本の大型スキー場程度だろうか(ただし、木が生えていないうえ、オフピステを開放しているので、とても広く感じる)。もともと一年中、ラグビーが盛んな国であり、あまりスキー場の開発には熱心ではないようだ。クワッドがあるのはゼイタクな方で、ペアリフトがほとんどだ。ただし雪山は多いので、本当に好きな人はヘリスキーをやる傾向にある。
  日本の夏場のトレーニングのため、有名デモのキャンプが多い。
   
オフピステ
 ピステンが入らない、つまり圧雪車が入らないところ。通常は「コース外」で木が生えていない所を指す。見た目には滑られそうで、フカフカした新雪が楽しめるが、積雪が少ないと石の上を滑ってスキー板を傷めたり、斜面では雪崩の危険もある。日本では滑走禁止がほとんどだが、外国では自己責任で滑らせる場合が多い。

 

   
(4)その他
水をすごくかぶるらしい
■旅行会社のショーウィンドウ。こういう
 のは冬にやるもんじゃない

 クイーンズタウンは町の観光としても楽しいところだ。1週間程度の滞在なら、飽きることはないだろう。ただし、一日つぶしてまで観光するほどの広さではない。湖があるせいか、落ち着きのある印象が強い。
 我々のツアーでは、最終日にスキーをせずにラフティングやジェットボートに行く者が多かったが、冬のシーズンに冷たい水をかぶるラフティングをやるのは、日本人くらいしかいないらしい。バンジージャンプもあるが、今では日本でも珍しくなくなった。
 オプションなら値段は高いがヘリスキーの方が意味があるだろう。私は吹雪で楽しめなかったカドローナのリベンジのために、全日程をスキーにした。