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ホワイトバレー、大穴

    パウダー食うなら
雪だるま 2003年レポート(4) ホワイトバレー、大穴
redline
ホワイトバレー
駐車場はガラガラだ
ホワイトバレー  
ホワイトバレーというロッヂ
がスキー場を仕切っている
 
ホワイトバレー  
ベースから見上げる
ホワイトバレー
上部で。パウダーの中、
ボーダーが泳いでいる 
ホワイトバレー
お気に入りのリフト
脇のコースだ
ホワイトバレー
迂回コースも悪くない
ホワイトバレー
腰まで雪に浸かる
ボーダーだ
ホワイトバレー
もっときれいなシュ
プールできんかい
ホワイトバレー
ボーダーに人気だ
ホワイトバレー
あの向こう側のコース
にも行ってみよう
ホワイトバレー
上部リフトは長い
大穴
やって来ました、
大穴スキー場!
大穴
左がジャンプ台。
右がスキー場だ
大穴
中腹までのリフト
  
大穴
左が降車口。
上を滑りたい
大穴
シングルリフト
のコースだ
大穴
幼稚園の園児たち
はとても元気だ
宝川温泉
何か、怪しい。
宝川温泉
川の対岸にも風呂がある
(上の風呂は川の右側)
 「熊と一緒に入れる温泉がありますよ」私をスキーに復活させた、同僚Fの挑発である。
 「ええっ、ホワイトバレー、行ったことないんですか?」これは私に対する宣戦布告ともいうべき発言である。しかし、行くに値するスキー場であろうか。町営のリフト1本のスキー場に行っても仕方ないし、そんな所を制覇しようとしたら、一生かかってしまうだろう。
 しかし調べてみたところ、ホワイトバレーは圧雪をしない(要は手抜きであるが、他のスキー場が集客のために圧雪に血道をあげているために、逆にこれが強みになっているようだ)、降雪後はパウダーを食える、知るひとぞ知るスキー場のようだ。そういえば水上地区では大穴にも行ってみたい。ここは国体スキー発祥の地だとか。この2つに行けば、水上藤原を除く全ての水上地区のスキー場に行ったことになる。さらに志賀高原の熊の湯も真っ青の、熊と温泉に入れる宝川温泉は、露天(混浴)風呂としては全国屈指の人気があるという。
 ううむ、こうなったら行くしかない。かくしてスキー決行となったのである。
 選択肢としては上越国際も考えていたが、前日夜の時点の天気予報では、新潟は吹雪に対して群馬県北部は「曇り」であった。さらにその前日の群馬北部は「雪」だったから、いいパウダーが食えそうだ。
 その他の選択肢として蓼科の白樺2in1もあり、蓼科の天気予報は「晴れ」であったものの、熊の温泉に引かれて水上に決定した。
 慌てる必要はない。朝6時ちょうどに関越自動車道新座料金所を通過し、上里で小休止して、水上ICには7時30分に到着した。ところが、いやな事態になる。沼田あたりまでは快晴を思わせた空であったが、下牧PAあたりから雪が降り出し、水上ICでは完全に「積もる雪」になったのだ。そうか、水上あたりは気象上は「群馬北部」ではなく、「新潟」と思ったほうが良かったか。もう手遅れである。ここから藤岡JCTに戻り、上信越自動車道を使って佐久平から蓼科に入ることも浮かんだが、さすがに時間が無駄だし、雪降る中の温泉もよかろうと思い、ホワイトバレーに向かった。
 なお、ホワイトバレーへの道の分岐は看板がとても不親切だ。ガソリンスタンド手前の道を左に入るのだが、左を見ると道路の先に大きな看板があるものの、前だけ向いていると気づかずに通過してしまうので、注意が必要だ。
 さて、思ったとおり客は少ない。板を担いでゲレンデまで少しの登りだ。
 このホワイトバレーには、どうにも困った点が1つある。それは、午前券が無いのだ。1日券しかないのは海外では普通の話だが(入場券のニュアンスがある)、ここは午後券はあるのに午前券が無いのはなぜだろう。リフト券売場の係員やホテルの受付に聞いてみるが、誰も答えることができない。仕方なく、11回の回数券を買う。
 リフトはベースの短いもの1本、その上に中間駅を持つ長いリフトが1本の計2本だけだ。上の長いリフトが動き出したのは9時になってからだった。
 強いボタン雪だ。隣の山は見えるが、遠くの山は見えない程度の視界だ。最上部はいくらかガスっていて、雪面は圧雪の跡などあるわけもない、真っ白な状態だ。この9DOの板では初めてとなるパウダーだが、なんだかよくわからん。ついに板を9DOにして初めてとなる転倒をしてしまった。とにかく真っ白で斜度がつかめないのだ(ハイハイ、言い訳ですよ)。
 上部のリフトに乗るとよく分かるが、このコース全体が谷間になっていて、雪がよく吹き溜まるようになっているようだ。ボーダーがフワフワしながら滑っていて気持ち良さそうだ。浮力はスノボの方があるのだろう。このカービング板も以前のノーマル板よりは浮力があるように思える。また、短い分、回しやすいのもいい。しかし、海外のヘリスキーで体験したファットスキー(短くて、とても太いスキー。パウダー上では初心者が上級者に匹敵する滑りができる)の方が楽チンでよかった。このスキー場はファットスキーのレンタルでもやるのがよかろう。
 上部のコースでは、リフトの中間駅よりも上のコースが傾いた斜面になっていて滑りづらい。しかし中間駅よりも下にある、リフト脇のコースは実にいい。数回滑ってここが一番いいことに気づき、ここを繰り返し滑った。それにしても急斜面のパウダーは疲れる。緩斜面の方がピョコピョコと浮力を生かせて面白い。
 雪がやんで少し明るくなると、急に雪面がよく見えるようになった。すると突然、うまく小回りができるようになった。これはイイワイ。実に面白い。リフト下にシュプールをゴリゴリ入れてやる。1時間後、再び雪が強くなりだして、私も足元を探りながらの小回りに戻ってしまった。
 結局、回数券でちょうど良かった。
 ここは初心者コースと呼べるコースは皆無と思った方がいい。ファミリーには全く向いていないだろう。思いっきりパウダー派に特化し、ファットスキーのレンタルでも始めてみれば、何とか生き残りをはかれるのではないだろうか。帰りがけには湯テルメ谷川などの安い町営温泉施設があるのも強みだ。
 さて、いよいよ大穴スキー場へ行く。この大穴はネーミングもすごいが、国体発祥の地というだけに、斜度もすごい。写真にあるとおり、木島平のパイオニアコースのような外観にはそそられるものがある。また、ジャンプ台があるのもいい。ホワイトバレーからは10分ほどの場所にある。
 ところが、がっかりであった。リフトは下の2基が動いているだけで、上部に至る長いリフトは今日は休みだと。コラ、動かしなさい。しかも右端のシングルリフトは、係員が食事中で動いていないとか。昼飯時はリフトを止めますなんてのは、中央アルプス千畳敷以来だ。
 仕方なくリフト券を2枚買って、短いリフトで中腹まで登る。そして右側の中斜面を滑り、ベースにある「白がね」という食堂に入り、休憩する。ここで宝川温泉の割引券(1500円が800円になる!)を手に入れた。よしよし。
 シングルリフトが動くというのでリフトに乗ろうとしたら、係員の1人があわててリフトに乗った。リフトは降車駅に係員がいなければいけないからだ。すみませんねえ、私の1本のために。周囲を見たら、このスキー場にいるのは私以外にはボーダーが4人いるだけで、もし彼らがいなかったら、どうなっていただろう。「今日はもういい!」とか言って、みんな帰っていたかもしれない。すごいすいている。本当に大穴だ。右端の斜面では幼稚園くらいの子供たちが大勢、そり遊びをしていた。幼稚園の屋外授業のひとつだろう。早く大きくなって、大穴がつぶれないようにささえてやってくれ。
 なお、ジャンプ台はサマージャンプ用であり、冬はほとんど使われていないらしい。
 さて、いよいよ宝川温泉へ向かう。宝台樹スキー場のさらに奥、山の中に入った所に汪泉閣(おうせんかく)というホテルがあり、そこが経営しているのが宝川の露天風呂だ。入口にはなぜか怪しい仏像とかが並んでいて、新興宗教の秘密基地のようだが、中はガラクタをたくさん並べて「郷土資料館です」とやっている、愛嬌のある宿だ。ここで割引券を使い、800円(通常1500円)を払う。割引券を使うと2時間の時間制限があるが、いいだろう。
 露天風呂は日本でも屈指の人気があるだけに、なかなかのものだ。露天風呂には雪がよく似合う。湯は熱くていい。寒い朝、あったかい布団にもぐりこんでいるような気分だ。女性専用の露天風呂もあるが、ここは女性はバスタオルを巻いて入るので問題ない。私も安心して写真を撮れた(外人も入浴にきていて、写真をパチパチ撮っておった)。
 しかし、熊と入浴は衛生面の問題から、できなくなったらしい。50年くらい前にここの宿の経営者が、飼っていた小熊を温泉のそばに連れて行ったところ、その熊が温泉に興味を示し、ついに肩まで浸かるようになってしまったらしい。すると「熊が温泉に入る」ということでテレビが騒ぎ、とうとう大勢の客が大挙して来るようになったとか。今では熊は檻の中で飼われており、外から餌(リンゴ)をやったりすることができる。
 この経営者の趣味なのか、変なガラクタや書画、天狗の面、鎧などを入れた家があったり、実に面白い。丹念に見て回ったら、ほぼ2時間を使ってしまった(「2時間までですよ」は口だけで、時間を計っているわけではないが)。
 雪が降る中、水上ICへ。雪に降られたが、実に面白い1日であった。ところが隣の月夜野ICに来たころには、空が晴れ上がっているのだ。何なんだ。
orangeline
ホワイトバレー ホワイトバレー
ロシの9DOです チケット売場はロッヂ
と同じデザインだ
ホワイトバレー ホワイトバレー
リフト小屋もだ! フカフカだ
ホワイトバレー ホワイトバレー
ロッヂの階段の上
にあったスキー板
リフト脇のコース
が一番良かった
ホワイトバレー ホワイトバレー
いい感じだ ブーツが軽く埋まって
しまうほどだ
ホワイトバレー ホワイトバレー
リフト脇のコース
を下から見上げる
そろそろあがろうか
大穴 大穴
【ここから大穴スキー場】大穴のリフト券発売所 降りる場所がそぐそこ
に見えている 
大穴 大穴
子供は風の子だ リフト代はいらない
大穴 大穴
食堂「白がね」は旗を
掲げているのがいい
大穴全体を見る
宝川温泉 宝川温泉
露天風呂に行くまで
ガラクタの通路を通る
神社まであった
宝川温泉 宝川温泉
こんなのもある 雪見の露天、最高ですな
宝川温泉 宝川温泉
露天風呂。左上は
日本最大級の灯篭だ
こっちも人気がある
 
スキー TIP
 水上地区の天気予報を調べる時は群馬北部だけではなく、新潟地方も参考にしないと、意表をつかれることになる。
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