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これがスネガエキスプレスだ |
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スネガのテラス。机の上にはメニューがおいてある |
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スネガのテラスからマッターホルン |
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マッターホルンに向かって小回り |
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マッターホルンが見ておるぞ! |
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谷間の宝石箱のようだ |
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いよいよ、スネガだ。今まで滑った中では、最もマッターホルンから遠いのだが、最も美しく見えるという。
循環バスでスネガ行きの地下鉄駅へ。地下鉄というよりも、地下ケーブルカーである。正しくは、Alpen-Metroといい、俗称がスネガ・エキスプレスという。距離は1.5kmと決して長くはないが、ツェルマットの山麓駅(1601m)から約3分で一気にスネガ(Sunnegga:2288m)まで引き上げてくれる。
(どうでもいいことだが、仲間の一人が履いていたヤマハのスキーブーツを見て、ドイツ人らしきスキーヤーが大騒ぎとなった。「みんな見ろ、ヤマハのブーツを履いているぞ!」ヤマハはバイクだけののブランドと思っているようだ。我々も、ベンツやBMWのブーツを見たら、驚くだろう)
しばらくの間、暗いトンネル内を走るのはスキーヤーに期待をもたせる効果があるといえる。登山鉄道のように、少しずつ高度が上がって風景の変化を楽しませるのではなく、登ればいきなり別世界となる。ちょうど上越新幹線が清水トンネルを抜けて雪国の新潟に入った時のような感動があるわけだが、このスネガはそれ以上のものがあった。駅を降りるとレストランのテラスにほぼ直結しており、そこからは美しいマッターホルンの雄姿を望むことができた。朝早いせいか、テラスは誰もいなかったが、ここは冬でも一般の観光客が来るので、混雑するという。
我々はそこからゴンドラ、ロープウェイを乗り継ぎ、ウンターロートホルン(Unterrothorn 3103m)に到着した。ここは例によって、国旗やヴァリス州の旗が並んでいて、マッターホルンも美しく、写真撮影のポイントが多い。そのせいか、コースにも「FOTO STOP」があって、そこはマッターホルンに突っ込むようにして滑ることができるバーンになっており、みんな写真やビデオを撮っていった。
ロートホルンの斜面はマッターホルンとは谷間を挟んでほぼ正対しているので、コースの大部分で、マッターホルンを見ながら滑ることができる。慌てて滑るのはもったいないところだ。
昼食は、チーズフォンデュ。ワインが入っていたが、飲めない私でも、えらくおいしかった。スイスに来たら、無理してでも食べよう。
今日は夕方、そり遊びをするので、早めに切り上げることとなった。
夕刻、駅前に集合し、最終便で、再びスネガのテラスへ行く。もう、日も沈みかけていた。そりは両手でひもをあやつるように見えるが、実はひもは、止まるときに引っ張って、水上スキーのようにのけぞって止まるためのもの。左右にカーブするときは、自分の左右の足でブレーキをかける。しかし、初めてでは思うように止まらないので、転びまくることになる。本当に転がるようにして、どうにか中間地点の喫茶店にたどりつく。ここからの町の夜景とマッターホルンは特に美しい。ゴルナグラートやイタリアへ行った時とは、別の印象を持った一日であった。
残すところ1日、最終日は自由行動となる。多くのメンバーはザースフェーへ行くことになった。ここはツェルマットから遠く、テーシュまで電車で降りてから、さらにバスで遠くに行ったところにあるという。氷河を見ながら滑ることができるらしい。もしも今日までに悪天候の日があれば、その日の穴埋めをするはずだったのだが、好天に恵まれて一通り見ることができたので、希望者が増えたようだ。しかし、5日券の1日分を放棄したうえ、あらたにオプション料金とリフト1日券を払い、時間をかけて遠征するくらいなら、あのイタリア側の斜面に一人で行った方がいいと、私は遠慮した。なお、今回のツアー客は20人ほどで、技術によって3班に分かれたが、最終日はバラバラで、中には板を履かずに普通の観光客としてロープウェイで登るとか、買い物に集中するという人もいた。 |