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群馬(水上)

谷川岳天神平奥利根宝台樹水上高原ノルン水上
スキー
     谷川岳は帰りが試練だ
 雪だるま 谷川岳天神平
テレカ 谷川岳
テレカ
谷川岳
高倉山のコース
谷川岳
雪が降っているのに一時
降雪機を動かしていた

谷川岳天神平は、関東のスキーヤーにとっては、「最もシーズン・インが早いスキー場」として知られる。なにしろ11月中旬には、滑走が可能だ。
 私が行ってみたのは、11月下旬であった。スキーを覚えて間もなく、とにかく雪が少なくても行きたかったのだ。
 東京の辺りはスキーなど思いもよらないほど暖かい日が続き、高速道路で水上ICまで来てもあたりに雪は無く、心配になってきた。しかし、山の上はガスっていた。水上温泉を抜けたあたりから雪が降っていて、山の中では、完全に「積もる」雪が降っていた。この時はノーマルタイヤだったので、チェーンを付けようか迷ったが、道路は濡れた程度だったので、何とか駐車場まで登りきった。
 さて、リフト券売り場で1日券を買うと、シーズン中の割引券をくれた。普通のスキー場のトップシーズンが始まる年末からは逆に空いてしまうので、他のスキー場のトップシーズンは割引をするらしい(4月頃から、また値段を戻すとか)。豪雪スキー場らしい価格設定だ。
 ロープウェイで上部に登ると、そこはボーダーがいっぱいのスキー場だ。なぜ、ボーダーが多いのだろうか?11月から滑り出すのは、血気盛んな若者が多く、若者の多くはボーダーになるから?ううん、分からん。高倉山のコースはコブになり、コブの谷間は、地面に敷いてあるプラスチックのマットが見えていた。石を踏むよりはいいが、何とかならして欲しいものだ。もともと関東屈指の豪雪地帯だが、11月に客を集めるために人工降雪機も稼動しており、降り始めの少ない雪を守るためだろうか。
 雪で谷川岳が見えないのは残念だが、11月とは思えない積雪量で、とりあえずよしとしよう。とにかくボーダーが多かったのが印象的だ。
 問題は帰りに起きた。早めに切り上げて、車を駐車場から出すと、ブレーキが思うように利かない。ドキッとした。当時の私は、雪道ドライブの初心者で、チェーンのつけ方も3日前に練習したばかりだったのだ。しまった、いかん!あわててバックで駐車場に戻り、チェーンを着けることにする。ところが、短くてタイヤに着かない。しまった、寒さでチェーンが縮んでしまったか!よく見たらチェーンのフックが一ヶ所でひっかかっていた。慌てるな、落ち着け。30分かけて、やっとチェーンを着ける。やれやれ。
 駐車場の出口を出ると、おおっと、ボードを数台、屋根にのっけた車が真横になって、側溝に頭と前輪を突っ込み、後部車体を浮かせているではないか!!するとその車の搭乗者らしき若者が近寄ってきて、「あのう、車が溝に落ちちゃったんですけど。」あのね、俺に言ってもしょうがないでしょ。とりあえず、牽引ロープも無いことだし、私の車ではとてもだめなので、4WDの大型RV車に頼むか、駐車場の人に頼むかしかないでしょう。でも、若者は何をどうすりゃいいのか分からず、女の子も一緒になって、オロオロしていた。ううん、でも、下手に手を貸しても、今の私では、余計なことをしかねない。
 ゆっくりと、チャリチャリ音をたてながら、下る。すると、なんと目の前のカーブには、ボードを屋根に乗せた車が、ガードレールに思いっきりこするようにして、ハザードランプを点滅させて止まっているではないか!タイヤにチェーンは無い。おそらく、来る時は登りだったので、チェーン無しで登れたから、帰りもOKと舐めてかかっていたのだろう。チェーン無しで登れても(途中で1回でもストップすると、再発進できなくなったりするものだが)、下りの方が事故になりやすい。登りはブレーキを踏まなくても止まれるが、下りはスリップしたり、FF(前輪駆動)は後輪が暴走して、横転してしまうからだ。ぶつけないよう、ソロソロと脇を通る。チェーンを持ってこなかったら、同じ運命であっただろう。エンジンブレーキをかけながら、ひたすら、ゆっくり走る。後ろから車が来たら、やり過ごすことにしよう。4駆スタッドレスにはかなわん。
 そう思っていたら、白い車がガードレール脇に止まっていた。よく見たら、ゲゲッ、赤いプラスチック製のチェーンがカポッとはずれているではないか!要は、チェーンの装着の仕方が甘いのだ。これもまた、ボーダーの車であった。
 ここでようやく事情が分かった。ボーダーは若者ばかりで、雪道のドライブも初心者ばかりなのだ。だから、11月の谷川岳の帰り道では、自動車の事故が多いのだ!これは93年の話であるが、今後も、この谷川岳で雪道ドライブ・デビューを果たす若者が多いことに変わりはないだろう。だから、気をつけなければいけない。あなたのすぐ後ろの車が、いきなりオカマを掘りに来るかも知れないのだ。
 ちなみに、あちこちの事故を見てビビッたのか、車はみんな、トロトロ下っていったのであった。

スキー
谷川岳 谷川岳
駐車場から大雪だ さあ、いくぞ
谷川岳 谷川岳
このむこうには谷川岳の
絶景があるはずだが
ロシア文字を混ぜて天神平ナショナル
スノーボードアカデミーとあるが、ロシア語
にはなっていない(怪しい)
谷川岳 谷川岳
初心者リフトはブタ込みだ ロープウェイと言いつつ、ゴンドラだ
谷川岳 谷川岳
山頂部には神社が 降雪機でメイキングしてないと
草や石ころが出てしまう
谷川岳 谷川岳
中腹よりセンターを見る こういう所のアユの塩焼きは
外国産の場合が多いそうだ
スキー
 「おうちに帰るまでがスキーです」
スキー
      ボーダーいっぱい
 雪だるま 水上奥利根
奥利根国際   
上部のコース


 マーケティングの考え方に市場戦略という考え方がある。早い話が、ナンバー1ではないスキー場が競合スキー場との競争に勝ち残るためには、ターゲットを特化させることが大切になる。つまり、中途半端な規模のスキー場は、ファミリーに狙いを絞るとか、温泉を前面に出して、温泉派スキーヤーにパックを売るとか、特定の分野で勝負することになるのだが、この水上奥利根は、早い時期からスノーボードを開放し、スノーパークを作り、「ボーダーの奥利根」を標榜していた。また、パンフレットのキャラクターにも、ボードを前面に出していたのだ。それが奏効したか、すっかりスキー場だかボード場だか分からないほどボーダーが増えてしまった。とにかく早い時期から、スキーヤーの方が肩身が狭い思いをするスキー場であった。
 私は2級のバッヂテストを受検しに行って落ちた、つらく悲しい思い出のあるスキー場だ。

スキー
奥利根 奥利根
黄色と緑がコーポレートカラーだ この下スキーだめ
奥利根 奥利根
向こうは大穴スキー場だ 広くてなだらかバーンも
奥利根 奥利根
上部にいいコースがある 本当に山奥という感じ
奥利根
下のセンターハウスに
向かうバーンは急だ
スキー
 1日いると飽きるくらい狭い。コースが荒れてきたら、早めに切り上げて、温泉に行こう。お勧めは、町営「湯テルメ谷川」だ。日帰り入浴で860円だが、露天風呂がある。小雪が舞う中の露天風呂は1度は経験しよう。いいものだ。 奥利根
スキー
      雪質のいい(はずの)スキー場
 雪だるま 宝台樹
水上 スキー
テレカ  
水上 スキー
尾根沿いは開放感がある

水上エリアでは最大級の規模で、標高の高さと、北向きの斜面により、雪質もいい(はず)。1月15日の成人の日に行ったのだが、朝イチはすいていて、とてもすばらしい。奥の第9クワッドのコースは、成平コースも含めて圧雪もよく、狭いが快適だ。これといって、眺めて面白い山が見えるわけではないが、尾根沿いのコースとは開放感あふれるものだ。
 しかし、行った日の天気が良すぎた。1月だというのに、気温が10度以上になってしまい、スキー場の人が「こらあ、春だ」と言っていた。スキーウェアの下に着ていたセーターなど、暑くてたまらん。スクールの先生たちは、暑くて、フード付きクワッドのフードを手で持ち上げていた。雪はゆるみまくり、狭い尾根沿いのコースは、あっという間にコブが発達した。
 いやー、まいった。暑い。こんな時、我慢して滑っても仕方ない。少し離れた白樺コースでモーグル大会をやっていたので見学。そして水上温泉へと退散したのであった。だが、朝イチだけは良かった。日本のスキー場をほとんど滑った今となっては、もう一度行って、リベンジを果たしたいスキー場の一つでもある。

スキー
水上 スキー 水上 スキー
下部のバーンは
志賀の熊の湯のようだ
ピンクの雪上車!
水上 スキー 水上 スキー
クワッド脇の尾根を滑る
成平(なんだいら)コース
これまた尾根だが、客が多い
とすぐホコホコになる
水上 スキー 水上 スキー
谷間のコースもあるぞ 上の写真にある、熊の湯コース。
人気があるので昼には大混雑
水上 スキー 水上 スキー
急斜面がおおい モーグル大会!
水上 スキー 水上 スキー
緊張感が伝わる がんばるぞ!
水上 スキー 水上 スキー
ギャラリーも多い ダフィーを決める
水上 スキー 水上 スキー
デュアルだ。リフトからも声援が これで圧雪します
水上 スキー
優美なスロープだ
水上 スキー
みんな、緊張だ!
スキー
 水上温泉の辺りに、スキー場の駐車場の混雑具合を示す看板がある。朝7時半ごろ、宝台樹は満車となっていたので、びっくりしたが、「まさか」と思っていったら、第2パーキングに入れた。この看板を信用するかは、自己責任である。
 また、駐車場は手前の白樺ゲレンデ脇にある第6ではなく、やはり第1から順番に入るのがよい。白樺ゲレンデはメインのゲレンデとの連絡が悪いのだ。
スキー
     山奥のプリンス系
雪だるま 水上高原
テレカ 水上高原  
テレカ
水上高原
プリンスホテルに向かって

水上ICから山奥へと入り、奥利根や宝台樹などのスキー場を通り越して、最後に到着するのが、この水上高原スキー場である。人里離れた山奥に近代的なホテルが建っていると、気合が入っているなという感じになる。
 スキー場そのものは広いわけではないが、林間が多く、下部はフラットで、ファミリー向けではないだろうか。しかし、第一ロマンスリフト沿いのコースは、長くはないものの、すべり応えがあり、面白いバーンだ。もし繰り返し滑るならば、ここがいいだろう。多くのコースから、水上プリンスの建物を見ることができる。設備もきれいだ。
 今では、隣の藤原スキー場とリフトで連絡しているらしい(私が行った時はまだだったが)。少しはバリエーションが増えるだろう。

スキー
水上高原 水上高原
宝台樹が見える 尾根コースだ
水上高原 水上高原
プリンス得意の標識。
私はこういうの好きだ
この先に急勾配
水上高原 水上高原
朝のうちは暗い部分がある
ので足元注意だ
パノラマコースを下から
水上高原 水上高原
トラバース エキスパートコースは
ホコホコだ
水上高原
施設はさすがにきれいだ
スキー
 帰りは、渋滞につかまった。沼田ICの渋滞が長いようなら、下の県道と国道を使い、ラジオで渋滞情報を聞きながら、赤城または渋川伊香保ICまで走る。ナビゲートしてくれる人がいれば、国道を避けて前橋ICまで行くのもいい。
スキー
      カリンコリン
 雪だるま ノルン水上
テレカ ノルン水上
テレカ
ノルン水上
2回目に来た時。
ナイターにもなるコース
ノルン水上
連れて行った甥の謙君


 ここのスキー場には、2回、行った事ある。1回目は、2月の建国記念日がらみの連休で、昼間に行ったスキー場がどえらいブタ込みで、滑り足りないので、初めてのナイタースキーをしに行ったのだ。93年頃は、この辺のエリアで、クワッドでナイターコースがあるスキー場は珍しかった。考えることは皆同じで、ナイターだというのに、夜の8時には、スキー場前の山道に車の渋滞ができてしまった。
 スキー場は開設して1〜2年目だったと思う。とても新しく、きれいだ。しかし、すごい混雑だ。ここは渋谷センター街かと見まがうような、深夜の若者の群れがクワッド前にできていた。いや、子供連れも多いのを見ると、初詣に近いと言えるのだろうか?それにしても、星空が映えるほどの真っ暗な空と、民家の灯りすら見えない漆黒の闇の中に浮かぶナイタースキー場を見ると、どこか宗教的な荘厳さすら感じられるのだ。そう、自分はまるでスキーに出家して、教会に来ているかのような気がした(あぶない)。
 しかしまあ、人が多いうえ、昼からボコボコのコースは荒れ放題、雪質も固くカリカリになっていた。もともと、人工雪主体のスキー場なので、仕方ないところだ。
 2回目は、弟家族と一緒に行った、99年の3月だ。朝イチから行ったのだが、もう、カリンコリンだった。前日に気温が上がったらしい。雪は一度でも融けてしまえば、決して元の結晶には戻らない。カリカリ音を立てながら、滑るはめになった。振動で膝が痛い。ああ、疲れた。子供はそり遊びで満足していたようだが。早めに切り上げ、温泉に行き、帰りは弟の親友の墓参り(学生時代、バイク事故で亡くなったらしい)に行き、IC近くの焼肉屋で食事をして帰った。

スキー
ノルン水上 ノルン水上
施設はさすがにきれいだ 施設はさすがにきれいだ
ノルン水上 ノルン水上
レイアウトは悪くない ティシュボックスを「鼻紙ボックス」
といっておった(ゴーグル拭くのイヤになる)

ここからは95年に最初に行った時(ナイター)
ノルン水上 ノルン水上
初めて行った時のナイター。
山奥で突然現れる
クワッドは大混雑
ノルン水上 ノルン水上
2月の連休だったので
込んでいた
バーンは硬い。
左の影は撮影している私
ノルン水上 ノルン水上
文章の左にこのコースの
昼の写真が出ている
 
降雪機が幻想的だ
ノルン水上
北欧の雰囲気を
スキー
 子供がいる日帰りスキーは、4時間券で正解であった。そり遊びでは、飽きるのも早いようだ。
栃木矢 矢群馬(沼田
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