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群馬(上信越道)

草津,万座,表万座,バラギ嬬恋・パルコール,鹿沢ハイランド
スキー
      滑走感は無いが、温泉街が魅力
 雪だるま 草津
テレカ 草津
テレカ
草津
本白根より、逢の峰方面を見る
草津
清水沢、振子沢ともこんな感じ
草津
オリンピック選手を育てたジャンプ台
草津
西の河原にも行ってみよう
草津
湯畑はいやでも見ることになる!

 草津はスキー場よりも温泉で有名なところだが、スキー場も日本では数少ない標高2000m級(2171m)を誇っている。
 下からは天狗山クワッドと殺生クワッドを乗り継ぎ、白根火山ロープウェイで逢の峰口に降りる。ここからリフトで本白根または逢の峰に上るので、合計4本のリフトを利用することになる。毎年11月には人工降雪機を使って逢の峰だけバーンを作り、「11月オープン」をうたうが、もちろん、トップシーズンに行くのがいい。私が生まれて初めて、まがりなりにも樹氷を見たのは、ここの本白根でだ。ここからは志賀高原に向かって見た時の笠岳、横手山が意外と近くにあって驚いたものだ。夏は渋峠経由ですぐなのだが、冬は閉鎖されるため、とんでもなく遠回りになる。しかし、オフピステツアーでは、つながっているらしい。途中の白根火口湖のあたりは木が生えていなくて、吹雪かれたら遭難するだろう。左手には万座温泉スキー場がよく見える。本白根の頂上裏側の南西向き斜面には表万座があり、草津とほぼ背中合わせになっている。この本白根の付近は硫黄の匂いもかすかに漂い、ちょっとした異次元空間なので、登ってみるだけでも価値があるだろう。
 さて、ここから滑り降りるのだが、清水沢と振子沢の2つの狭い、急斜面の谷間のコースしかない。初心者でも降りられるように、よく圧雪されているのだが、立ち止まっている人や、記念写真を撮っているヤツ、寝転がっているバカタレアベックもいて、とても飛ばせるものではない。コースの質はここがベストだと思うのだが、仕方が無い。その下の殺生クワッド沿いのしゃくなげコースには閉口した。水平なのだ。登ってくる時、殺生クワッドが全然高度が上がらず、ただ水平に移動しているだけなので、思わず一人笑いして気味悪がられたが、やはりその通りであった。とにかく、漕がないと前に進まない。ここはクロスカントリーのコースだと思ったほうがいい。下の天狗山(写真のテレカの斜面)はコブコブの斜面だ。上に急斜面、中に緩斜面、下にコブ斜面という構成はグランデコにも似ているが、当然、初心者用のコースもある。
 ここで初めてのバッヂテスト2級を受けようかと思ったが、天狗山でやると聞いて、ビビッてやめた。後でテストを見に来たら、コブのすぐ下の圧雪された中斜面でやっていた。
 草津は何と言っても、温泉街だ。疲れて宿で寝るなどとんでもない。野沢温泉、志賀の渋温泉、蔵王と並んでお勧めの温泉街だ(妙高赤倉は意外と小さい)。明るいうちに切り上げた時は、西の河原にも行ってみるといい。

スキー
草津 草津
温泉街の入り口のひとつ これが「天狗の壁」
草津 草津
本白根山に向かって 上部の逢の峰コース。11月ごろ、
ここに人工雪で1枚バーンを作る
草津 草津
本白根のコースは樹氷の中だ こういうトロトロコースが多い
草津 草津
温泉街を見ながら 温泉街
草津 草津
あやしい漢方薬 賽の河原
草津 草津
温泉街はいい雰囲気だ 夜の湯畑はモウモウとしている
草津 草津
湯畑はぜひ行こう 客引き饅頭屋のひとつだ
スキー
 温泉街では、通行人に饅頭を食わせる店が数軒ある。それも、怖くなるほど強引に勧めるのだ。「金は無い!」と言っても勧めるので、食べたら、お茶まで勧めてきた。本当にタダだった。結局、帰る日に立ち寄って買ってしまった。最近行った人によると、今でもやっているらしい。いったい、何が彼らをあそこまで奮い立たせるのだろうか。
スキー
    雪質抜群の虎の穴
 雪だるま 万座温泉
テレカ 万座
テレカ
テレカ 万座
テレカ(スキー学校)
万座
スクールの専用ハウス
万座
吹雪いていた 

プリンス系の万座は、温泉と、スキースクールで有名だ。雪質も日本では数少ない2000m級であり、同じ標高でも南西向きの表万座は3月いっぱいでシーズンを終えることもあるが、万座はGWまで営業する。雪を踏んだ時に、クリクリと片栗粉のような感触がある、すばらしい雪だ。
 レイアウトとしては、万座山を頂点とするプリンスホテル側と朝日山側に分かれており、連絡コースでつながっている。ただし万座から朝日山への一方通行であり、朝日山からプリンスに戻るにはシャトルバスを使うか、板を担いで車道を10分ほど歩くことになる。
 スキー場そのものは古めかしい雰囲気がある。それはやはりリフトの古さだ。クワッドは1つしかない。短いペアリフトがいくつもあるが、トップシーズンに行くと、寒くて冷えてしまう。特に朝日山はつらい。
 私はここのスキースクールでバッヂ1級の検定合宿に入って落ちたのだが、壮絶なドラマがあった。ぜひともスーパーエッセイのバッヂテスト物語(4)をご一読いただきたい。

スキー
万座 万座
スクール内の熊の毛皮 スクール内にスキー博物館がある
万座 万座
このプリンスゲレンデで
1級のバッヂだと
プリンスゲレンデから朝日山を見る
スキー
 万座プリンスには、露天風呂もある。○○温泉という名のスキー場に来たら、入らない手はない。
スキー
      南向きがもったいない!
 雪だるま 表万座
テレカ 表万座
テレカ
表万座
本当はこの先に浅間山が

 プリンス系のスキー場。発音しにくいので、「おもまん」の愛称もある。標高は2000m級(2131m)で、最高地点は草津本白根の山頂近くにあり、風向きによっては、硫黄の匂いもする。
 ここのパノラマゲレンデから見る浅間山は実にすばらしい(はずだ)。しかし、嬬恋もそうだが、この辺から浅間山を見るということは南向きということである。雪はすぐに腐り、スキー場は学校が春休みの時期でシーズンを終える。
 私が行ったのは、3月の上旬だった。その日は沼田のサエラに行こうかと言っていたが、天候が怪しく、サービスエリアで電話したら雨だという。表万座に電話したら、雪だというので、急遽予定を変更して来たのだ。リフトの上でスキーウェアに降る雪の結晶を見たら、見たことも無い十字の形などもあり、しばらく雪の観察をしていたものだ。湿気が少なく、標高が高い場所で生まれる雪の結晶は違うのかな?
 もう一つの難点はこのスキー場の看板ともいうべきパノラマコースのリフト(第3ロマンス)がのろいことだ。これがフード付きクワッドだったら、だいぶ違っていただろう。午後に少し晴れ間が見え、浅間山が見える。晴れていたら、嬬恋から見た時よりもすばらしかっただろう。

スキー
表万座 表万座
入り口だ プリンス得意の標識の山
 富士山も見えるんだろうなあ
表万座 表万座
上部のコースは本当は快適バーンだ これまたプリンス得意の
ゲレ食、アリエスカ
スキー
 似たような名前で、同じプリンス系だが、万座は北向き斜面で、たいていGWまで営業している。同じ有料道路を登っていった、下の方が表万座だ。3月以降は、雪の状態に注意して、場合によっては万座に行った方がいいかもしれない。
スキー
      景色はいいけど
 雪だるま バラギ嬬恋・パルコール
テレカ 嬬恋
テレカ
嬬恋
浅間山が見える
嬬恋
パルコール下部のコース

 嬬恋といえば黒岩姓がやたら多い、スピードスケートのメッカであることと、高原野菜で有名であるが、スキーヤーにとっては浅間山がきれいなスキー場と覚えておくのがいいだろう。
 ここはバラギ高原嬬恋とパルコール嬬恋スキーリゾートが合体した形のスキー場だ。パルコール側はゴンドラがあり、下のドルチェというコースがメインバーンで、クワッドがぴったり寄り添うようにしてこのコースをカバーしている。上は林間コースだが、標高も高く、雪が降った後は特にきれいだという。バラギ高原側はクワッドを主体としたコースで、とにかく浅間山がきれいだ。初心者コースの占める割合が大きいので、家族で行くにはいいだろう。
 ただし、パルコールは東向き、バラギは南向きなので、合体したスキーコースとはいえ、バラギは春休みいっぱい、パルコールはGWまでの営業となる。ゴンドラリフト券が5000円もするので、本当に雪が良くて、浅間山がきれいに見える、トップシーズンの晴れが見込める時でないと、もったいない。
 私は、バッヂの2級を受検したが、落ちた。ここのスクールには辟易したので、練習には勧められない。(スーパーエッセイ「バッヂテスト物語(2)」を読んで)
 浅間山は非常に絵になる山である。しかし、この山を間近にきれいに見るためには表万座と同様に、南向き斜面にならざるをえないのだ。景色のために雪質を犠牲にしたスキー場だ。

スキー
嬬恋 嬬恋
遠くがよく見える 浅間山がきれいだ
嬬恋 嬬恋
いい感じの林間コース ほとんどの場所から
浅間山が見える
嬬恋 嬬恋
下はなだからだ 望遠で浅間山を見る
嬬恋 嬬恋
表万座が見える おもしろいリフトだ
スキー
 樹氷が好きなら、パルコールの方がいい。標高は高いので、期待できる。浅間山を見るならバラキだが、共通リフト券は高くなることに注意。 
スキー
      あぶねーところだ、行くもんじゃない
 雪だるま 鹿沢ハイランド
テレカ 鹿沢ハイランド
テレカ
鹿沢ハイランド
円錐形の山だ
縦の白い線は雲である
鹿沢ハイランド
上部の急斜面から
下部を見下ろす
鹿沢ハイランド
広々としている
鹿沢ハイランド
浅間山がちょいと見える

 今まで、私は3回、衝突されたことがある。1回は白馬47のコブ斜面で、真横から突っ込んできたヤツがいて、転倒した。そいつのストックは折れてしまったが、わたしは首がむちうち気味になり、その夜は、寝る時、枕から頭をあげようとすると痛みを感じる程度にやられた。もう1つは、志賀高原高天原。志賀高原のページで詳しく解説するが、これはデサントのスイスナショナルチームの揃いのウエアを着た連中の一人が突っ込んできて、止まれなくて衝突して私のストックを曲げたという、ろくでもないヤツで、レーサーだった(おめー、レーサーやめろ)。そしてもう1つが、この鹿沢である。スクールに入っていて、レッスン中に、いきなり後ろから猛スピードで突っ込んできたのだ。すっ飛ばされて、ゴーグルがはずれた。とにかく、自分の足元しか見ていないレーサーだった(おまえもやめろ)。
 高天原と鹿沢ハイランドには共通点がある。それは、ポール専用コースがあるということだ。そしてそのコース脇では、ポールの中をくぐるイメージで、ひじを出しながら高速で滑るアホウが大勢いるのだ。嘘だと思うなら、実際に行って見てみるといい。鹿沢ハイランドはセンター、エースのコース。高天原は右端のポール専用コース脇。鈴鹿でF1をやると、帰りの高速道路で100km以上のスピード違反をするやつが増えるというが、イメージを引きずっているのか、もともと飛ばし屋が集まっているのかだろう。アメリカやカナダでは、コース下では「Slow Down」を叫ぶ係がいるが、彼らには、リフト券を没収する権利があり、実際に没収される人もいるという。その点では、日本はアナーキーであるといえる。子供を上には連れて行くものではないだろう。
 もう一つ。斜面は真北を向いているので、寒ければ人工降雪機でバーンを作ることができる。シーズンインも11月上旬と早いため、首都圏では名前が知れている。雪の少ないシーズンでは、候補に挙がりやすいわけで、混雑もするのだが、なんと、おどろくなかれ、のろいリフトが5基、シングル1基しかないのだ。そのため、スクールに入ったというのに、リフトに並んだ時間だけで軽く1時間を超えており、金を返せと言いたくなった。神立のように、スクールにリフト優先権があるスクールがなつかしい。
 「それでも、俺は行く」という人は、心して行くように。

スキー
鹿沢ハイランド 鹿沢ハイランド
バッヂテストをやっていた ナイターをやるらしい
スキー
 上記の通り、どこのスキー場でも、スクールに入る時は、リフト優先権があるか否か、きいてからにしよう。
  
群馬(沼田矢 矢新潟(苗場)
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