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奥只見丸山

   山奥でこっそり
 雪だるま 2013年レポート(4)
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 奥只見丸山といえば、関東地方のスキーヤーには「春スキー」で知られている。月山のように春になって、道路の除雪を行ってからオープンするという変わり種だ。ただし丸山は12月にも営業していて、雪が深くなる1-3月に冬眠に入るという、丁寧なことをやっている。
 私は実は10年以上前に行ったことがあり、天気も良かったのだが、今シーズンは滑り足りなかったので、久しぶりだからもう一度行ってみることにした。

奥只見丸山スキー場
 
025-795-2750


奥只見丸山
奥只見丸山スキー場
(Webを加工)
奥只見丸山
さあ、着いたぞ
奥只見丸山  
 右奥が燧ケ岳、手前が奥只見湖だ  
燧ケ岳  
 燧ケ岳をズームアップ  
奥只見 スキー場  
 広く見えるが、つづら折りの下山道が
コースとしてついている
 
奥只見ダム
ダムと発電所設備を見ながら滑る
奥只見丸山 スキー場カレー  
 これが800円だってさ
 
 
ブナ平  
 ブナ平コースだ  
ゆ~パーク薬師  
 ゆ~パーク薬師。食事にも便利だ  
  5時前に自宅を出発、4月14日にもなると、高速はすいていた。小出インターを出ると一本道を走り続け、あの暗くて長い長いトンネルを抜けると、そこは春だというのに雪国であった。8時前に到着したから、約3時間で到着したことになる。スキー場の駐車場は第一が満車で、第二の終わりあたりに滑り込むほどの混雑ぶりだ。人里離れた山奥にはるばる来たのに、えらくにぎわっていて、しかもあの水力発電所のモノモノしい設備を見ていると、まったくみんな、山奥で何やってんだと思いながら支度をして、板を担いでゲレンデに向かう。来るのは10年以上ぶりになるが、あの発電所の施設を見ると、つい先日来たように鮮明に記憶が蘇ってくる。他に無いパターンなので、記憶が上書きされないからだろうか。
 私の春スキーの定跡、午前券だけにして、さっそく最高地点に向かった。気温が上がる前に景色を見なくちゃ。
 リフトを乗り継ぎ、山頂に到着。期待通り、すばらしい景色が広がっていた。眼下には奥只見ダムで作られた人造湖である奥只見湖が谷間を埋めていて、その視線の先には尾瀬の盟主、燧ケ岳が遠望できる。何かかっこいい山が見えると得した気分になるが、それが新潟の山奥で、群馬の山奥の尾瀬の山が見えるというのは、趣もあるものだ。ちなみに、湖のダムを挟んだ半分は福島県であり、左に視線を向けたその数十キロ先は南郷スキー場だ。ここで写真撮影に時間をかけた。
 雪質はまあ目をつぶるとして、量は豊富だ。スキー板を仕舞い込んだ人たちがかわいそうなくらいだ。
 山頂部分はフリースタイルのスキー大会をやっているみたいで、巨大なジャンプ台がいくつも作られていた。ううむ、あれをやって怪我したら会社で笑われそうなので、やめておくか。リフトを挟んで反対側のコースはとても快適だ。パラレルで飛ばすのにちょうどいい。
 一番奥のDコースに行くと、広い木の無い斜面の中に下山道みたいなつづら折りの下山コースがあって、こちらは滑りやすいが、ボーダーが転がっているとコースが狭まり、注意だ。しかしブナ平ヒュッテまで来ると一気に広がり、ここも快適で滑りやすい。
 このスキー場のもう一つの名物コースはブナ平ヒュッテの先のブナ平コースで、ここはブナの林の中を滑ることができるのだが、この季節、新緑の中のスキーを実感できて、なかなか爽快だ。ただし距離が短いので、森林浴のトンネルというイメージがある。
 そして一番下のリフト脇を滑るころには発電所やダムの設備を見ながら滑ることになる。これもまた一興というものだ。他では見ることがなかった景色だ。
 なかなかおもしろいネタの多いスキー場だが、なにはともあれ、この時期にたっぷりの雪の中で滑ることができるのはありがたい。
 その後最上部のコースと中間部の他のコースを滑っているうちに、ランチタイムとなった。私はそのスキー場のイチオシの名物があればそれを頼むことにしているが、ここは特にそういったものは無いようだ。ただ、ヒュッテでは「家庭風のカレーが好評です」とWebサイトにあったので、これでいこう。最上部のあの三角のヒュッテに入ってみた。
 ここは当然中も尖がった設計になっている。山頂部だから、普通の形の建物が建てられなかったのだろうか。天井の照明は和紙を外側に張った和紙照明で、新潟の特産品のひとつらしい。ちょっといい雰囲気だ。そして注文したカレーは・・・やられちゃったよ、なんだこりゃ、レトルトをあっためて福神漬けを放り込んだ感じのカレーだ。レトルトと言っているのは、具の少なさと、数少ない具のしなり具合、肉質、ルーの分離具合から推測されたものだが、まあいいから写真を見て。はるか昔、学食で貧民カレーと呼んでいた140円のカレーを思い出した。まあ、家庭風というのは単身世帯の家庭のことですと言われたらそれまでだが、普通の家庭でこれが出たら、夫婦仲に亀裂が入ること間違いなしだ。なぜここまで怒るかというと、これが800円もするのだ。いやあ、まいった。だが、食べていて気付いたのだが、ここはヒュッテであり、山小屋という意味だ。富士山の山小屋ではこんなカレーが1000円以上というから、ここではゼイタク言ってはいけないのだろうか。とにかく見本が無いのは博打だ。ごはんはレンジでチンみたいなものではなく、おいしかったのは、米どころの本領だろう。
 その後気温が上がり、何本か滑っているうちに午前券の期限も近づいたので、あがることにした。春スキーは午前集中がおすすめだ。

 さて、午後はひさしぶりに温泉に入ることにする。帰りがけに「ゆ~パーク薬師」という日帰り温泉に立ち寄る。ここの更衣室で外をみてびっくり、なんとすぐ隣がスキー場だ。うわ、これはやられた。湯之谷薬師スキー場という、リフト1本のロコスキー場で、3月で営業を終了したそうだ。もし営業していたら、風呂上りにいきなり1本行くところだった。どうやら、シーズン中であっても、土日祝祭日しか営業しないという(平日は学校帰りの生徒目当てのナイターもやらない)、省エネのスキー場だ。なにかまた来ることがあれば・・・。
 そして近くのそば処「薬師」という店でとろろそばをいただいた。新潟に来るとよくへぎそばを食べるのだが、2人前以上でないと注文できない。まあ、へぎとは容器の名前だから、そばが同じならいいやと1人前のとろろそばにした。前回の野麦峠のとうじそばと全く同じパターンだ。店内の照明はあのヒュッテと同じ、和紙照明になっていた。丸みのある光で、ちょっといい感じだ。帰りに浦佐駅で田中角栄の銅像を見て、その豪華さ、しかも屋根付きなのにびっくりした。説明書きに「・・・1985年10月に旧新潟県第三選挙区在住12000余名の地元の皆様の浄財により建立されたものです」とかあって、まあ、選挙区に国民の税金をかきあつめた領収書のようにも見えた。
 15時45分に浦佐駅を出発、ほとんど混雑もなく帰宅。渋滞があまりないのも春スキーの魅力だ。
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奥只見丸山 スキー場 奥只見丸山 スキー場
チケット売り場の行列、久しぶりに見た 最上部ではフリーのジャンプ台が連続していた
ヒュッテ 奥只見丸山 スキー場
山頂ヒュッテ。なつかしいなあ。  右側から
奥只見丸山 スキー場 奥只見丸山 スキー場
 左側から 登山ツアーは高齢者が多い 
奥只見丸山 スキー場 奥只見丸山 スキー場
 上部の快適コース  ぶな平ヒュッテだ
奥只見丸山スキー場 奥只見丸山スキー場
ブナ平ヒュッテからバーンを見あげる  このリフトは動いていないが、このコブは
リフト客の目を想定して作ったのだろう
奥只見丸山スキー場 奥只見丸山スキー場
 発電施設の横をリフトで通過。
変な電波が出ていなければいいが
ダムが見えるぞ 
奥只見丸山スキー場 奥只見丸山スキー場
  発電施設を見下ろして   山頂ヒュッテの中。尖った三角形だ
奥只見丸山スキー場 奥只見丸山のトンネル
  鉄塔に向かって滑るぞ  長い長いトンネルの入口だ 
トンネル 雪のおばけ
中はこんな感じ 道路脇の畑にオブジェ?
雪を早く融かすために掘り返しているらしい
そば処薬師 へぎそば
 そば処薬師だ  これがとろろそばだ
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【ギャラリー】
奥只見丸山スキー場
 人造湖の奥只見湖。湖の北側に位置するので、左手の対岸は福島県、右手が新潟県。
右手奥に燧ケ岳が見える
奥只見丸山スキー場
 爽快なブナ平コース。緩斜面で滑りやすい
奥只見丸山スキー場
 最下部のコース。水力発電の設備とダムを見ながら滑る。
スキー場上部は人里離れた秘境の風景、下部は社会科見学だ
 
スキー
 野麦峠の春スキーと合わせて言えることは、道路は混雑しないとはいえ、やっぱり雪の緩みを考えると、朝イチ一番のリフトがいい。また遠景が霞むのが早いから、私のように景色を重視する人は、ぜひとも速攻で山頂に向かえるようにするといい。また、脚が疲れるのが早いので、一人でガンガン滑る人は午前の半日券がお勧めだ。
スキー
 奥只見スキー場
 奥只見観光
 ゆ~パーク薬師
 そば処薬師
 
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