HOME国内スキーレポート2006-3(スノーバレー利賀、牛岳温泉) 

スノーバレー利賀、牛岳温泉

       山の彼方の空遠く
 雪だるま 2006年レポート(3) 富山滋賀-3
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今日は元旦。昨夜は夜遅くまで遊びまわり、城址公園での新年の花火まで見たのでちょっとかったるいが、今日は2ヶ所のハシゴの日だ。スノーバレー利賀と牛岳温泉で、最後に温泉に入ってから今夜は一気に宿泊地の滋賀県瀬田まで行くので、利賀が午前で牛岳は午後とする。両方とも規模は中クラスで、一通り滑るだけならそう時間はかからないだろう。
 元旦の朝、利賀に向かって走る。方向感覚には自信があるのだが、途中まではナビが無いと分かりづらい。たいていのスキー場は最寄のICからずっと看板があるので困らないものだが、利賀は富山市からもとんでもなく遠い岐阜の県境に近い山奥にある。こういうときはコンビニなどで買い物をしたときに「まず道路標識でいう、どこ方面に行けばいいか」をおさえておいて、あとは頻繁に道を聞けばなんとかなるものだ。やがて越中八尾という静かな町に入り、そこから一本の山道に入った。
悪路
前から車が来たらどうすんだオイ
 実はこの道こそ悪名の高い472号-471号線で、公式サイトでもなるだけやめとけ、というような注意書きまであるところだ。でも富山市からアクセスするにはどうしてもここを使わざるをえない。とことこ登っていったら、途中で1車線になり、それがずっと続く山道となってしまった。ゲッ、前から車が来たらどうしよう。バックしようにも、退避する場所が少ない。見ると時たま、強引に道路のカーブの脇とかに退避した痕跡があるが、どうなっているんだろう。しかも道路も相当の悪路になっている。慣れない道でバックして溝とかに落ちたらおしまいだ。南無八幡大菩薩、どうか対向車が来ませんように。もうドキドキだ。かなりの時間この悪路を走り続け、なんとか利賀村の集落に着くことができた。本当にホッとした。ここはいくぶん道路も広く、晴れ渡った元旦の集落は和服姿の人もいたりして、のどかでいい感じだ。本来この場所には砺波側からアクセスするのが正式ルートであり、富山側から悪路を越えて入るのは私か山賊くらいなものだろう。スキー場に到着したが、一仕事終わったような疲れ方だ。
スノーバレー利賀の地図(公式サイトマップを加工)
スノーバレー利賀公式サイト
スノーバレー利賀 ゲレンデマップ
    
スノーバレー利賀  
立派なセンターハウスだ
スノーバレー利賀  
あの斜面滑りたいなあ。
大穴スキー場のようだ
スノーバレー利賀
ううむ、残念
スノーバレー利賀
かっ飛ばそう。でも段差がところどころに
 スキーセンターはこれまでの山道を走ってきたせいもあろうが、思いがけないほど立派でおしゃれだ。ううむ、これはいい。でも元旦だというのに人が少ないなあ。
 さて、スキー場ではまず最上部に真っ先に行くのが基本だ。朝の空気が澄んでいる時が一番景色もいいからだ。ところが驚いたことに、最上部に行くリフトが止まっているという。なんだそりゃあ。聞いてみたら、今シーズンのドカ雪のために雪崩が発生し、防風用の柵が倒されてしまい、今シーズンは運行できないのだという。うわ、残念。山頂からはあの白山も見えるというのに。スキーセンターの1階にはゲレンデトップからのパノラマ写真が貼ってあったのでなおさら楽しみにしていたのに。また、尾根沿いのFコースも朝イチの状態がよくてすいている時はどんなにすばらしいだろうか。せっかくの快晴の空がもったいないくて次回に繰り越してやりたいくらいだが仕方ない。
 救いなのは人が少なくても圧雪をしていたこと。けっこう段差を残しているのは荒っぽいが、こんな山奥でゼイタクを言うのはやめておこう。まだ数人しか滑っていないところを思いっきり飛ばせるのはそれなりにいいものだ。ただし、エッヂをひっかけにくるような段差には注意だ。斜面は中級者以上向きというか、これではファミリーは困るんじゃないかという斜面だ。でも来場者にはファミリーはあまり見当たらなくて、もともとそういうテイストなのかもしれない。上部にはモッコリした山があり、本当だったら動いていたはずのリフトのチェアが未練がましくつながっていた。このモッコリ斜面にはすばらしいストレートの幅広コースがあり、水上の大穴スキー場のような感じだ。パウダーがモロ出しで挑発しており、これにガマンできなかった連中がハイクアップして滑った跡が残っていた。ううむ、残念無念。なお迂回コースもあるが、ここはただの山道だ。初心者でも景色を楽しめるようにしたのだろうが、基本的に山自体が初心者向けではないようだ。センターハウス内ではそば打ちだのいろいろイベントをやっていた。昼近くにはだんだん人が増え始めた。とりあえず圧雪コースは満喫できたし、これであがるとするか。
 帰りは牛岳温泉だ。これはもう、朝来た道を逆戻りしていくしかない。ところが山道に入ってからハッとした。来る時は朝早くだったからスキー場側から下りてくる車に会わなかったのはそう不思議なことでもない。しかし昼になれば富山市側からスキー場へ登ってくる対向車と遭遇する可能性が高いのではないだろうか。し、しまった、こりゃあ大変だが、この山道では方向転換などできるわけないし、バックで戻れる距離ではない。ひぇ〜、南無阿弥陀仏、どうか対向車がきませんように・・・。もう、心臓がバックンバックンだ。しかし日頃の徳積みのおかげか、無事対向車に会うことなく越中八尾にたどり着き、牛岳温泉スキー場に到着した。
牛岳温泉スキー場の地図(配布マップを加工)
牛岳温泉スキー場公式サイト
牛岳温泉
牛岳温泉
ベースから上を見上げたところ。
大きな木が1本見える
牛岳温泉
都電のようなデザインのロープウェイだ
牛岳温泉
立山の剣岳が見えるぞ
(望遠レンズ)
 びっくりした。ここは利賀とは大違いだ。山に向かって実に広いバーンが広がっている。そしてとにかくファミリーがめちゃくちゃ多い。ひょっとして富山市で今日スキーをやる家族は全員集合という感じだ。ベース部には子供向けの設備も多く、チビッコがわんさかいる。板を履いていないでソリ遊びだけ、というのも多い。たぶんリフト券は節約組だろう。おや、一角には人だかりが・・・これは本日のビンゴ大会とやらで、親が子供そっちのけで盛り上がっている最中であった。
 リフトで上部へ上がる。ここは非常に景色がいい。ベース部を見下ろす方向には遠く富山湾が見える。きれいな曲線だ。そして右手には遠くに立山連峰が望め、剣岳が天を突くようだ。氷河によって造られた北アルプスの3000m級の山と海が同じ視野に入っているのだから、これまた珍しい、見事な景色といえる。ううむ、実によろしい。地元民以外はベース部でビンゴに興じている場合ではないぞ。そしてロープウェイへ。テイネハイランドなどで見た、小さなロープウェイだ。デザインは黄色主体で都電によく似ている。これでベースから見てちょうど山の裏にある、隣の山へ移る。
 ここユートピアゲレンデは表情が一変する。さっきのファミリーゲレンデとは打って変わって、ガチガチの体育会という雰囲気だ。コース幅はそこそこで、合流地点も少なく、強い斜度のコースは脇から子供が飛び出す心配もないし(というか、子供はいない)、レーサーの練習には最適だ。隣のセントラルゲレンデとは全く性格が異なるだけに、すみわけがはっきりしているのだろう。短いロープウェイ1本で谷を渡るだけなのに、完全に別のスキー場だ。一体感などカケラも無いが、その方がいいだろう。ここでこころおきなく飛ばして数本滑ったが、ロープウェイの最終を気にするのがいやなので最終2本前に引き上げた。メインゲレンデに戻ると、いくらか日が暮れ始めていて、遠く富山市内では気のはやい店舗が明かりをつけ始めていた。ここは富山市の夜景を見ながらのナイターでも有名らしい。ぜひ滑ってみたいが、時間が無いのであきらめた。
 近くの牛岳温泉健康センターに立ち寄る。スキー場の名称が○○温泉という名前の時は、その温泉に入らないとそのスキー場を語ることはできない、というのが持論であるからだ。ここでまったりしたあと、高速道路を金沢経由で南下し、滋賀県大津の手前、瀬田に入った。さて、明日は天気をみて伊吹山方面、またはびわ湖バレイに行こう。
orangeline
スノーバレー利賀 スノーバレー利賀
滑ることができるのは真ん中から下半分だ 本当はこんな景色が見えるんだってさ
スノーバレー利賀 スノーバレー利賀
ゴンドラを持つ規模のスキー場
のような内部施設で、一通りのものはあった
内部は開放的でいい
スノーバレー利賀 スノーバレー利賀
ゲレンデ正面にいきなり強い斜面が見える いいかんじのセンターハウスだ
スノーバレー利賀 スノーバレー利賀
会津高畑のようなコースだが
手前に見える縦の段差が多くて・・・
下の方はきれいな圧雪だが
昼ごろちょっとゆるみはじめた
スノーバレー利賀 スノーバレー利賀
上ではこの防風柵が倒れたらしい 遠くの景色がいい
スノーバレー利賀 スノーバレー利賀
レストラン内部にあるのがいい そば、うどん、ラーメン、
なんでも利賀名物だよん
スノーバレー利賀 悪路
スノーバレイ利賀の近くには
「天竺美人の湯」がある。看板が重そうだが・・・
これがずっと続く!
管理人の運命は!?
牛岳温泉 牛岳温泉
子供が多いなあ ビンゴに熱狂だ
牛岳温泉 牛岳温泉
出ました! チビッコには人気だ
牛岳温泉 牛岳温泉
このトタン小屋のゲートがたまらん 開放的な一枚バーンだ
牛岳温泉 牛岳温泉
遠く立山連峰が見えるぞ 立山連峰、左が剣岳だ
(見やすいようチューニングしたら青みが強く出ました) 
牛岳温泉 牛岳温泉
谷の向こう側にユートピアゲレンデが見えるぞ これがロープウェイだ
牛岳温泉 牛岳温泉
まさしく都電だ。白いつり革もあるぞ 内部はけっこう狭い 
牛岳温泉 牛岳温泉
ユートピアゲレンデが近づいてきた。
スキージャム勝山に似ているなあ 
シングルリフトでテケテケ登る
牛岳温泉 牛岳温泉
こんな木の中を滑るのも風情がある なかなかいい斜面だ
牛岳温泉 牛岳温泉
いろんな足跡があるぞ ゲレンデ真ん中の1本はランドマークになるのでいい。
クッションの黄色いマットはもっと高くしたがいいよ
牛岳温泉 牛岳温泉
ゲレンデ下部を見下ろす 遠く立山湾がきれいだ
牛岳温泉 牛岳温泉
景色に見入る カービングの幅広板がささるスキー立て、いいですな
 
 
スキー
牛岳温泉 牛岳温泉健康センターはリフトパスがあると割引もある。時間がある人はぜひ寄ろう。
スキー
 スノーバレー利賀(公式サイト)
 牛岳温泉スキー場(公式サイト)
 利賀村おすすめ観光ルート(利賀村商工会)
 牛岳温泉健康センター
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