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糸魚川シーサイドバレー

      メジャーを通り過ぎて
 雪だるま 2006年レポート(1) 富山滋賀-1
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 ウィンタースポーツが好きな人にとって2005-2006年というシーズンは、長く記憶に残るに違いない。それはトリノ冬季五輪の年だからではなく、ここ数年の暖冬傾向から手のひらを返したような大雪の年になったからだ。当初発表されていた予想は「全国的に暖冬」であったが、強力な寒波で記録的な低温が続き、野菜や灯油の価格が高騰したのは記憶に新しい。冬物衣料が売れた百貨店は笑い、予報を信じて営業継続を断念したスキー場は泣いた。各地で12月の最大積雪量が更新されまくるや、クリスマス直前の12月22日になって気象庁が暖冬予想を撤回、大雪に注意してくれと言い出したのは後出しジャンケンに近いが、何はともあれスキーヤーにとっては大雪はプラス面が多いことに違いは無かった。その最大の恩恵は多くのスキー場で年末年始に全面滑走可能であったことだろう。
 さて、このサイトの管理人である私がこの大雪で考えたことは、今シーズンは西の方に行ってみようということだった。本来ならば雪が少なくてあまり行く気にならないが、一度は行ってみたい所もある。行くなら大雪の今シーズンだ。
 では、年末年始はどうしようか。最初に思い立ったのは2年前の同じ時期に行った北陸方面だった。富山にはまだいいスキー場があるし、世界遺産の白川郷へ高速道路がつながったというし、観光にもいい。それと前回行きそびれたびわ湖バレイにも行ってみたい。東北方面は去年遠征したから、やはり北陸だろう。
 行くとなれば、いきなり富山のスキー場は無理だ。初日はどこか手前で滑ってはずみをつけて富山入りということになる。そこで目をつけたのが糸魚川シーサイドバレーであった。ここはそれなりの規模で位置も富山の手前、しかも私が行ったことがない。ということで遠征初日は糸魚川シーサイドバレーとなった。
 12月30日、今シーズンの初スキーということで久しぶりの早起きをして5時15分に関越に入る。横川と松代で休憩を入れ、早朝の長野道を北へと走る。昨年とは違って志賀も白馬も妙高も真っ白だ。南向き斜面でシーズンが短く、半分バカにしていた飯綱は朝日で山ごと薄赤くなり、バックに戸隠連峰をしたがえて神々しいことこの上ない。せっかくのビッグネームのスキー場が全面滑走可ですと言っているのに、私はなぜこの山々を横目に遠くのマイナーなスキー場へ行くのだろうか。自分でも不思議になるが、やはり単に「滑る」というだけではなく、色々なスキー場を見てみたいという願望があるので仕方ない。後ろ髪を引かれる思いで日本海に出て海岸沿いをとばし、糸魚川ICを9時に通過、シーサイドバレースキー場には9時22分到着だから渋滞していないのに4時間、355kmの遠征だ。
糸魚川シーサイドバレースキー場の地図
糸魚川シーサイドバレー ゲレンデマップ
糸魚川シーサイドバレー   
駐車場からスキー場へ。
あの建物がホワイトクリフだ
糸魚川シーサイドバレー  
改札小屋は昔の電話BOXみたいだ
糸魚川シーサイドバレー
視界が悪いときは、こういう
立ち木があるとホッとする
糸魚川シーサイドバレー
意野地掛?
誰だ、こんなの考えたのは?  
宇奈月 観音
出、出たぁ!!
  さあて、どんなもんかい。強い雪が降る中、駐車場からスキー場へ向かう。レストハウスはリフト券売り場とかレンタルとかいちおうの設備はあるが、どこか貧弱だ。トイレはほのかなアンモニア臭が漂い、場末のスキー場といった感じだ。一方、スキー場脇にはホワイトクリフという青い立派な建物があり、最近温泉も掘り当てたらしい。この組み合わせは昨年同時期に行った網張温泉スキー場とよく似ているが、とにかく雪が豊富にあるということは忘れてはならない前提だ。
 とりあえずは午前券だけにする。シーズン最初の日に疲れてもケガしやすいし、遠征は始まったばかりだ。規模的にもちょうどいいだろう。
 しかしのろいリフトをテレテレと登っていると、だんだん心境が変わってきた。フカフカのおいしそうなゲレンデが広がっているではないか。ひょっとして、今日は1日券がよかったのでは?。とにかくここ最近の年末年始とは思えない積雪だ。しかもあまり人が滑っていないから、パフンパフンだ。ううむ、こりゃあ遠くまで来た甲斐があったというものよ。
 上部へいくとさらにいい。これはいい。本来は日本海が遠望できるのでシーサイドバレーというらしいが、降雪では見えるはずもない。しかし、公式サイトの写真で見る限りは大騒ぎするほどの景色ではないようだ。中途半端に見えるくらいよりも、むしろ降雪に恵まれて思いっきり新雪を楽しむ方が日本海に近いスキー場の魅力を満喫できるというものだ。雪をよく見てみたが、結晶としては湿雪だ。しかし降りたてで厚く積もっていて低温ならばパウダーのような感触がある。人が少ないのもいい。地元民でもガンガン滑る人はここから山道を登っていった白馬に行ってしまうだろうし、東京圏の人は志賀・妙高・白馬のフィルターにひっかかってここまで来るわけがないだろう。なかなか落ち着いた、いい感じのゲレンデだ。しかし圧雪する暇もなかったのだろうが、圧雪ゾーンが少なめだったのでシーズン始めのコンディションでは疲れやすくなる。無理しない方がいいだろう。
 ゲレンデトップから反対側へ降りた。マップをご覧いただきたい。このスキー場の欠点というか、こちら側はベースとつながっていないので、強風でリフトが止まると戻れなくなりはしないかといった心理的圧迫感がある。、山道でいいからベースへの連絡路があった方がいいと思うよ。しかしアリエルというレストランはそんな場所の割には立派な設備で、少し安心だ。こんな所にこんなレストラン、アリエル?と聞きたくなった^^。
このレストラン、Arielとはシェークスピアの作品に登場する空気の精、エーリエルから採用したようだ。
 本当はもっと滑りたかったが、初日から飛ばすのはやめて、もうちょっと滑りたいくらいでやめておくのが遠征の秘訣だ。午前券をめいっぱい使って、スキー場を後にした。さて、富山までは時間的に余裕だ。どこか温泉でも入るかい。前述したとおりこのホテルは今シーズンにオープンしたばかりの「美人の湯」という温泉があるというのだが、私は男なのでやめておく。富山市への途中に宇奈月温泉という有名な温泉があり、GWあたりからは黒部へのトロッコ電車があるのでも有名だ。しかもスキー場もあるという。有名な温泉には一度は行ってみたいので、宇奈月に行くことにした。
 12:30にスキー場を出て1時間後には黒部ICを通過、ほどなく宇奈月温泉に到着した。ところがここのスキー場、下半分が雪がなくて上はリフトが止まっていてバスの送迎でやっているが、バスは1時間に1、2本しかないという。しかも雨が降ってきた。駐車場もないし(スキー客はホテルから歩いていくらしい)、バカバカしくて滑るのはやめておいた。しかし、ウワサの観音様だけは拝むことができた。左の写真は日帰り入浴したホテルの駐車場から望遠レンズで撮ったものだ。過去にも湯田中や田沢湖その他で観音像を見てきたが、ここまでスキー場に近く(というかその中で)デザイン的に自己主張している(というかタコ踊りにも見える)観音様は見たことが無い。例によって正式名称は「平和観音像」という。ううむ、観音様の目の前で滑るとなにかいいことあるのだろうか。毎年2月にはたいまつ滑走やら花火大会やらがあるというから、興味がある人は行ってみるといい。
6時前には富山市のホテルへ。489kmの走行距離であった。今日は足慣らしなので、これまで!。
orangeline
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これがレストハウスだ 隣の山が見えるくらいだ
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ボーダーが多かった 人が少ないのがいい
糸魚川シーサイドバレー 糸魚川シーサイドバレー
リフト下、滑っていいみたい 上部は晴れていると
景色がいい
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初心者用ジグザグコースは
ショートカットしてパウダーを滑る人が多い
リフト下、すごく良さそうだ
糸魚川シーサイドバレー 糸魚川シーサイドバレー
観光案内もしている。
大変いいことだ
ただし、今日は見えません
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第6ロマンス沿いのコースは
ロング滑走にもいい
これがアリエルだ!
中は暖房ガンガンだった
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第6ロマンスリフトとコース 雪国の辛抱強さを
感じさせる小屋だ
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チビッコゲレンデはロープトウだ。
バンビリフトというらしい
宇奈月のスキー場ガイドだが
糸魚川シーサイドバレー 糸魚川シーサイドバレー
宇奈月の足湯だ(無料) 宇奈月の駅前。
温泉が噴出していた
 
スキー
大雪の降雪直後は、マイナーなスキー場の方がいいかもしれない。なまじ人気のスキー場で昼ごろにノコノコ行くと、朝イチのリフトに賭けてきた連中が先にパウダーを食ってしまい、ズタズタの可能性があるからだ。
スキー
 糸魚川シーサイドバレースキー場(公式サイト)
 宇奈月温泉
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